会長の部屋
3月8日会長の時間「受験の思い出」
3月8日会長の時間「受験の思い出」
皆様こんにちは。一昨日と昨日は長崎県立高校の入試が行われました。今年も出陣式で受験生を励ましました。発表は15日にあります。
さて、私が学習塾を開業して今年で44年が経ちます。この間いろいろな思い出があります。入試まで数週間に迫ったある日、中3生が休み時間に携帯電話を使っていました。取り上げて応接室で説教しました。「受験直前ぞ。携帯しとる場合じゃなかろうもん。」と私が言うと、その大柄な男子生徒が突然、泣き出して、「そいはわかっとっとばってん、不安で眠れんとです。」と言うではありませんか。私はびっくりしました。他の生徒の前では平然としていますが、心配でたまらなかったのでしょう。そのあと、みんな心配なのは同じだから、いろいろ考えないで勉強に打ち込むように励ましました。
それから人が変わったように勉強し出しました。ひと泣きして、吹っ切れたのでしょう。そして発表の日。受験生たちが掲示板の前に駆け出しました。私も後からついて行きました。すると、その子の番号があるではありませんか。その子の所に駆けよりました。すると、私に抱き付き、また泣き出しました。よっぽど嬉しかったのでしょう。今度はうれし涙です。「良かったね。あれから頑張ってよかったね。おめでとう。」と言って祝福しました。もう20年も前のことですが、その時のことは今でもよく覚えています。
しかし全員合格しない時もあります。ある年、合否を確認に行ったら、教え子が掲示板を見ていました。「どうだった」、と尋ねても返事をしません。もしかして、と思い、急いでその子の番号を確認しました。番号はありませんでした。ひと目につかないところに連れていき、「なかよ。あきらめるしかなかばい。」と言いました。悲しそうな顔をしていました。しばらくして全員分を確認して戻って来ても、その子はまだ掲示板の前にいました。諦めきれず、自分の番号をさがしていました。誰もいなくなった掲示板の前で自分の番号をさがしていました。受験となると、今でもその子の悲しそうな顔を思い出します。
受験は非情です。1点に泣き、1点に笑います。その教え子たちも今では30代後半になっているころです。この子達に限らず、教え子たちが幸せな人生を歩んでくれていることを切に願っています。なお、県立高校の発表は昨年からホームページで行われています。少し寂しい気がしますが、時代の流れでしょうか。
